ゲーテとの対話 上 岩波文庫 赤 409-1エッカーマン ¥ 840 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ゲーテとの対話 上 岩... | |
| ドイツの芸術家ゲーテと、著者との対話集です。芸術とは何かという限りない創作の迷路を歩く著者に暖かいまなざしと助言を与えるゲーテの言葉に、読んでいて自分が語りかけられているような気分になります。著者の(訳者)表現も、自然主義者らしく簡潔に、しかし的確に情景を描写しているので、文章も簡便で分かりやすいです。「座右のゲーテ」でゲーテ入門し、最近ゲーテもイタリア旅行記も買いましたが、政治・経済・芸術・自然学・言語学あらゆる学問に精通し、かつクリエイター・人格者でもあったスーパーゲーテに触れることのできる一冊です。今上を読んでますが、中・下までそろえてかいたいと思います。読みやすくて、とてもいい本です。エッカーマンが晩年のゲーテとのやりとりを収めたもの。日記という形式を取っている為、やや冗長のきらいがある。また、200年近くも前の出来事なので、知らない人が一杯出て来ていまいちピンと来ない。 しかし、詩人であり芸術に関する造詣が深く、光や植物の研究など自然科学に関しても一流と言われる鉄人じゃなかった哲人 ゲーテ。彼が長い間考えてきたことや彼の価値観、人柄などがエッカーマンのお陰で知ることができる... | ||
座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書)齋藤孝 ¥ 735 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
座右のゲーテ -壁に突き当... | |
| 『ゲーテとの対話』を現在読んでいるが、いまいちピンと来なかったので、本書を読んでみた。本書は、『ゲーテとの対話』と『ゲーテ全集13』より、幾つかの言葉をピックアップし、齋藤氏ならではの解説を加えている。理解しやすく、なるほどなーと思う点も多かった。 仕事や研究などでレベルアップしたい人は読んでみるといいかも。薄い本なので気軽に読める。また『ゲーテとの対話』を読もうとしている人は、先に本書を読むことをおすすめする。 ただ、思ったのは、齋藤氏なりの解釈のため、本当にゲーテが言わんとしていたことかどうか、?な点もある。やはりその点は原典を当たるしかないだろう。この本の副題は「壁に突き当たったとき開く本」となっていますが、私は壁に突き当たったとき本当にこの本を開いています。 今回読んだのは4回目くらいですが、初めて読んだ後友人にこの本をあげてしまったのでその後また買いました。 特に「第1章 集中する」の「1 小さな対象だけを扱う」「2 自分を限定する」「3 実際に応用したものしか残らない」は、繰り返し読んでいます。読むたびに「ああ、そうだったな」とハッと気づかされています。 つまり、筆者い... | ||
ゲーテとの対話 下 岩波文庫 赤 409-3エッカーマン ¥ 840 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
ゲーテとの対話 下 ... | |
| ゲーテと交わした日々の会話をエッカーマンが記録した書。特に何か内容があるわけではないのだけれど、日常のひとつひとつへの気配りの仕方それぞれに細やかな神経を感じる。泰然と身構え、自然と人間の調和を常に希求した、達観し落ち着いた物腰はちょっと手に持って読むだけでも感動する。ゲーテという人間そのものに触れることができる感じ。 | ||
ゲーテとの対話 中 (2) (岩波文庫 赤 409-2)エッカーマン ¥ 735 通常3〜5週間以内に発送 ★★★★ |
ゲーテとの対話 中 (2)... | |
| 若いうちに読むべき本としてこの「ゲーテとの対話」があげられるが、たしかにそうかもしれない。お金を稼ぐ身になると、この種の精神論が煩わしくなってしまうのだ。それだけでは生きていけないんだよね、という気持ちが先立ってしまい、このエッカーマンとゲーテの対話にも「心がついて行けない」状態になる。高校生から大学生、少なくとも生活の為に働く前にこれは読まねばならない本だろう。私は少し遅かった。 | ||
地獄の季節 (岩波文庫)ランボオ ¥ 483 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
地獄の季節 (岩波文庫) | |
| 言語による、世界の破壊、再構築。 意味はわからなくても、ドカーンとぶつかってくるような言葉が必ずあります。 打ちのめされてください。10代の天才詩人 アルチュール・ランボー 1870年16歳でこの詩集にも入っている超一流の詩を書き 19歳であっさりと詩を捨てて、職を求めて ヨーロッパ中、最後はアフリカの砂漠まで、放浪を続けました。 その間、家庭教師・サーカス団の通訳・港湾の荷揚げ人足・傭兵などを経て、 最後は砂漠とヨーロッパを結ぶ『砂漠の商人』として過ごしました。 1891年に腫瘍のため、手術で右脚を切断しましたが回復せず、 その年、37歳で亡くなりました。 訳者の小林秀雄は、まだ、学生だった頃に このランボーの詩とたまたま、本屋で出逢って、それを、 『事件』 と自分で呼ぶほど強い衝撃を受け、 自身でこの翻訳を行いました。 小林秀雄は夭逝した親友の詩人、富永太郎にこのランボーを紹介してます。 私がこの詩集と出逢ったのが18歳位だったと思いますが、 初めは 「十代で詩を捨てて旅に出た天才詩人」 というランボーのカッコ良さに憧れて読みましたが、 ... | ||
リア王 (光文社古典新訳文庫)シェイクスピア ¥ 560 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
リア王 (光文社古典新訳文... | |
| 3人の娘を持つリア王が強烈なエゴを抱いて無慈悲な行いを末娘に 行うところから、様々な人物のエゴが錯綜し悲劇へと繋がります。 16世紀の作品ですが、その頃から人はエゴに支配された生き物で 数世紀を経て何も進歩していないことに改めて気づかされ、また 本書が持つ時代を超えた普遍性に驚き、 更に競争が第一義となったこの世の中で、本書が示す単純で明快 な教訓=人が人の為に生きる(人を思いやる心を持つ)ことの大 切さ、にハッとさせられました。 今の時代では、このような純粋なテーマや設定で物語が描かれる ことは不可能だと思うので、優れた含蓄のある古典として一読の 価値があると思います。 シェークスピアの悲劇の一つ、「リア王」。表向きの愛情表現に惑わされて姉娘二人に財産を譲ったものの、たらいまわしにされる姿は現代の家族像にも投影され、そういった演出もされる劇である。安西訳は言葉使いも現代風であり、すらすらと読み進める。舞台上の動きまでが想像できる活き活きとした文章である。「傍白」という言葉にまで注釈がついている親切さは、そこまでしなくてもとも思ったが、シェークスピアを難... | ||
「赤毛のアン」の生活事典テリー神川 ¥ 2,520 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
「赤毛のアン」の生活事典 | |
| アンの時代、小説の舞台なったプリンスエドワード島の村や町、カナダの事、当時の生活が詳しく紹介されています。索引付きでまさに事典です。ファッションスタイルはドレスの素材や仕立て方、平均的枚数、下着の種類まで、住居はキッチンからダイニング、水周り、生活習慣、選挙や宗派、祭事、交通、島の植物まで、充実した内容に知識も深まります。当時の写真、記事も豊富に掲載され、物語に出てくるものが殆ど理解できます。驚いたり感心したり、そして「赤毛のアン」を改めて読み直すとイメージがはっきりして以前はピンとこない場面もよく理解でき、ますます物語りを楽しめます! | ||
ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)ミハイル・バフチン 望月哲男 鈴木淳一 MikhailMikhailovichBakhtin ¥ 1,575 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ドストエフスキーの詩学 (... | |
| バフチンはこの本で、ドストエフスキーの詩学、つまり芸術形式を分析しています。 ドストエフスキーの文学は、作者に立派な一人格として認められた人物たちの声が、 多声的に対立し合っています。そして、それは決して溶け合うことはありません。 つまり弁証法的により高い次元で和解するというのではなく、対立は最後まで続くの です。それはつまり時代の断面図を示したものでもあり、登場人物の自我を尊重した ものでもあります。 この多声的な、まるで音楽にも似た文学の中で、主調音となるのは、「自意識」です。 ドストエフスキーの小説は、人物たちのそれぞれの自意識を通したヴィジョンによって 展開されていき、それぞれの自意識は十分に尊重されています。 作者は人物たちの自意識に対しての、個人的な断定調の評論を留保します。これは ドストエフスキーが心理学を嫌っていたことにも関わってくることです。(一方で フロイトはドストエフスキーの文学を研究対象にしていましたが) ドストエフスキーは、人物たちを、〜〜の病気であるなどという一面的な見方で終結 させずに、常に彼らに彼ら自身の最後の言葉を言う権利を与えているのです。 「... | ||
誰も知らない「赤毛のアン」―背景を探る松本侑子 ¥ 1,785 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
誰も知らない「赤毛のアン」... | |
| 赤毛のアンファンの私は「赤毛のアン」と書いてある本はすべて買ってしまうのですが、、、 この本は読んでおいて損が無いと思いました! やはりアンにかかわることはすべてを知りたいのです、、、 カナダにも行ってしまったし、、、モンゴメリの生涯、アンの生きた時代背景や、物語に登場する植物の紹介、『アン』の舞台となったプリンスエドワード島の歴史など、アンについてもっと深く知りたい方にぴったりの1冊です。『アン』シリーズは物語はこちろん面白くて楽しめるけれど、こういう風に、より『アン』を追求している書籍は『アン』ファンには嬉しいもの。著者の松本侑子さんは他にも『アン』に関する書籍を出されていて、その熱中ぶりには頭が下がる思いです。ぜひ、読んでみて下さい! | ||
シェイクスピアの英語で学ぶここ一番の決めゼリフ中野春夫 ¥ 1,365 通常3〜4日以内に発送 ★★★★★ |
シェイクスピアの英語で学ぶ... | |
| 確かにシェイクスピアは決めゼリフの天才です。でもあまりにマイナーな決め台詞を原文でこのまま英語で話しているときにいっても文学系の人の集まりでないと『何だって??』とききかえされるかもしれませんが...でも読み物としてはおすすめです!個人的には近代の決めゼリフの魔術師のオスカーワイルドの決め台詞集の日本語版が欲しいです。この晩婚の世の中に使える台詞がありますよ。"Men marry because they are tired, women because they are curious;both are dissapointed."などなど。「何だこの本は。他人の本から引用したものばかりじゃあないか!」とシェイクスピアの原作を読んだ人が憤慨した、という有名なエピソードがあるくらい、文豪の「名言・名せりふ」はあちらこちらでお目にかかります。それらは散発的には目にしてもなかなか整理整頓した形で学習することもできなくて(あっても難しかったりして)。しかしついに出たんですね、のどから手が出るほどの初心者でも学べる教本が。お奨めできる点?有名なせりふが網羅されている?感情や使う場面などジャン... | ||
赤毛のアンの世界―作者モンゴメリの生きた日々 (新潮文庫)M.ギレン ¥ 700 通常24時間以内に発送 |
赤毛のアンの世界―作者モン... | |
| ・・・ | ||
リチャード三世 (新潮文庫)ウィリアムシェイクスピア ¥ 420 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
リチャード三世 (新潮文庫) | |
| 恐ろしい・・・・。主人公リチャード三世は自分が王になるために、つぎつぎと邪魔者を殺し、ついには王座につく。ところが最後には自分も殺される。 とにかく、あらゆる手で人をおとしめ、その命を奪っていく様はまさに最強の悪役。本当に悪いやつです。舞台では、ほとんど彼の一人舞台になり、ハムレットに並ぶ大役なのだそうです。 結局は、王座に誰が座るかという大人のイス取りゲーム。 リチャードはセムシでッコである。もちろん、このように生まれついたことに彼の責任はない。だが、世間はそれを、まるで彼のせいであるかのようにみるし、彼自身後ろめたい思いを抱いたことがあったかもしれない。彼はいわばその誕生の時に不正を加えられた。だから、健康な奴らには許されない不正を犯しても、きっと自分には許されるはずだ。ーー悪党になってやる。それも、悪の限りを尽くして、きっと王冠を手に入れてみせる! シェイクスピアにあっては、悪党たちのスケールもデカイ。しかも魅力的だ。ーーでも、どうして悪はこんなに魅力的なのだろうか? そういえば、大人たちはしばしば、オレも昔はワルだった、と言いたがるーー。「尺には尺を」の中に「美しい音楽は... | ||
対訳 シェイクスピア詩集―イギリス詩人選〈1〉 (岩波文庫)¥ 693 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
対訳 シェイクスピア詩集―... | |
| 彼の驚くべく表現は当時の世俗的社会と近代の殺伐とした時代にも通用していることである。 ソネット集を読んでいると誰かと対話をしている様な心持ちになってしまう。 不思議な詩集である。 目の前に誰かが現れるのである。 シェイクスピアといえば?多くの人は「劇作家」と答えるだろう。しかし、彼は脚本家である前にひとりの詩人であり、その芝居もかなりの部分が韻文で書かれている。このことは、日本語訳でシェイクスピアを読む私たちには、なかなかピンとこない。 だから、本書によって、『ソネット集』からの抜粋や劇の中に登場する歌が、原文の英語と日本語訳の対訳という形で廉価に読めるようになったことはとても意味のあることだと思う。 岩波文庫からはすでに高松訳『ソネット集』が出ているが、編者みずからが現代の日本の読者に読みやすいように句読点を工夫したという英語の原文を参照して読める柴田訳も英文学の愛好者ならば必携だろう。 | ||
やさしいダンテ〈神曲〉阿刀田高 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
やさしいダンテ〈神曲〉 | |
| 「ギリシア神話を知っています」から続く、阿刀田高氏のヨーロッパ古典シリーズ(「アラビアン・ナイト」「コーラン」の巻もありますがおおむねこれ)最新刊です。次は何かなぁ…と思っていたら、ついに来ました、イタリア編。ダンテの「神曲」です。 「神曲」はやはりヨーロッパの魂のひとつでもあると思うんですが、訳書をそのまま読んでも冗長で、なかなか面白みを感じるところまでいきません(私の不勉強もありますが)。このダンテの地獄めぐりを短編の名手、阿刀田氏がいつものとおりに軽やかに解説してくださいます。 このシリーズを通じて非常に気に入っているのは、原文にひそむ、ヨーロッパ(や中東)人なら当たり前でも日本人なら「それってどうよ?」と思う点が素直に示されつつ前に進んでいけるところです(その程度で地獄の業火に焼かれるのか、とか)。当時のイタリア貴族の勢力関係も分からなければ「神曲」は面倒な読み物なのですが、これもさらりと解説してダンテの俗物っぽさを浮かび上がらせます。至上の女性、ベアトリーチェも確かにきれいで清らかだろうけど、何となくウソっぽい?なぁ…とちょっと意地悪に思わせながら楽しく読み進められます... | ||
赤毛のアンに隠されたシェイクスピア松本侑子 ¥ 1,995 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
赤毛のアンに隠されたシェイ... | |
| 作者モンゴメリに対し、新たな尊敬を呼び起こす作品。 題名からもわかるように、『赤毛のアン』の中に引用されているシェイクスピアを、隅から隅まで説明してくれている本です。読み進めていくうちに、シェイクスピアだけではなく、アーサー王物語などの有名な数々の英米文学からもいろいろ引用されていることがわかります。英米文学に特に詳しい人でもなければ、『赤毛のアン』を読んだとしても、単なる物語で終わってしまうでしょう。しかしこの本を読むと、『赤毛のアン』の中に隠れていたもう一つの世界をのぞくことができます。なぜアンがあの場面であのようなセリフを口にしたのかがわかるうえに、アンの発言は実はとても機知に富んでいて、レベルの高いものだったのだなあと私は感心してしまいました。また、アンを読んだだけで多くの英米文学作品に触れていた事実に、驚くと同時に「英米文学」を身近に感じることができました。これが私のこの本を気に入っている理由です。『赤毛のアン』を読んだ人もそうでない人にもお勧めの一冊!この本を読んだなら、他の英米文学の作品への興味もわいてくること間違いなしです。 | ||
シェイクスピアを楽しむために (新潮文庫)阿刀田高 ¥ 620 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
シェイクスピアを楽しむため... | |
| 「シェークスピア」という名前は知っている。 代表作のタイトルもいくつか知っている。 でも、その内容はほとんど知らない、という方には最適な「シェークスピア入門書」です。 筆者の書くとおり、訳書ではその面白さがうまく伝わらないし、 英語で読むには語学の壁がある。 そんな煩わしさを取り除いて、面白い部分だけを得意の阿刀田節で楽しく説明してくれます。 近年、シェークスピアの作品をモデルにした演劇や映画も非常に多くありますが、 多くの方は、それらの元ネタがシェークスピアだとは知らずにご覧になっているでしょう。 この本を一度読んでおけば、映画や演劇の見方がこれから変わってくると思います。 有名だけれど、細かいストーリーまでわからないシェイクスピアの作品、生涯を阿刀田先生らしくユーモアを交えてわかりやすく書いています。 この本を一冊読めば、シェイクスピアについて、だいたいの知識は得られると思います。 阿刀田先生は、有名な古典を全部読むと大変だから、わかりやすいダイジェストを作ろうとしています。 読者が退屈しないように、ユーモアを入れているので、このユーモアは読者サービスだと思いま... | ||
ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫 さ 54-3)齋藤孝 ¥ 460 通常24時間以内に発送 ★★★ |
ドストエフスキーの人間力 ... | |
| 私は亀山郁夫のドストエフスキー解釈にどこか物足りなさを感じていた。 と言うのも、ドストエフスキーを読んだときの私の内面から突き上げてくるような興奮を、彼自身が本当に味わったのかどうかに疑問を感じていたからだ。彼の解釈からはそのような実感が伝わらなかった。 本書を読んでその理由が氷解した。 彼は学者である以上、アカデミックな語彙を使ってドストエフスキーを読み解くのが務めなのである。であるがゆえに、個人的な興奮体験と作品解釈との間に一定の距離をとらねばならなかったのだ。 齋藤氏による本書はアカデミックな本ではない。 だから、「ドストエフスキー作品の登場人物は『過剰な人』ばかりであり、悪臭を放つチーズのように癖は強いが一度味わうと病みつきなる魅力がある」と平易な日本語で説明する。 であるがゆえに、ドストエフスキーを読んだときの「あの興奮」が呼び覚まされる。 喩えるなら、亀山氏の解釈は「最新電子レンジで低カロリー設定で焼かれた油分少なめのステーキ」であり、 齋藤氏のは「血が滴るような生肉」の語りである。 無論、どちらにも良さがある。 ただ、本書の巻末に亀山氏が書いた解説で、彼は齋藤氏のドスト... | ||
プルーストを読む―『失われた時を求めて』の世界 (集英社新書)鈴木道彦 ¥ 777 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
プルーストを読む―『失われ... | |
| プルーストは「私」殺した書き方をしている。マルセルという登場人物には意味がない・・こういう出発点から始めた著者のプルーストに関する集大成。母の問題、スノビズムの問題、同性愛の問題、ユダヤ人問題。取り上げられている問題は多岐に亘っているようですが、実はこれらはひとつ「私」の問題なのではないかという気がします。 「私」は一生その人について回る問題です。そして「私」を殺す?そういう「私」がいる。お母さんがすきで、スノッブで、それが証拠に医者の家に生まれた金持ちのユダヤ人。ママが好きで崇拝の余り、同性愛者になっちゃった「私」。そういう「私」が本当はすごく嫌いで、すごくどうしようもなく好きな「私」。 自分サイズのプルースト。それが我々が到達出来る最高のプルーストであり、限界だ。とこの著者は言いたかったんだと思います。著者はプルースト研究の第一人者で、集英社から『失われた時を求めて』の個人全訳も出しています。私も十代の頃から「いつかは全巻読破」と決意しては直ぐに頓挫してばかりでしたが、本書では『失われた時を求めて』の面白さを初心者にも分かりやすく解説しています。新書というフォーマットの特性を... | ||
新訳 ハムレット (角川文庫)ウィリアムシェイクスピア ¥ 500 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
新訳 ハムレット (角川文... | |
| 高校時代の一夏に演劇をやった事がある。文化祭の一環に演劇コンクールというものがあり それの練習で夏休みを費やしたわけだ。僕の行っていた高校はかような行事が大変盛んで 授業より行事で存在感のある人が尊敬されていた。 そんな夏に 演劇コンクールのために 新潮文庫でまとめてシェイクスピアを読んだ。何か役に立つと 15歳の僕が考えたのだろう。 今考えると 15歳にシェイクスピアはちょっと荷が重かったと思う。口ではシェイクスピアが描き出した「人間の苦悩」というような話をしていたが 所詮たいした苦悩などしてきていない高校生の生意気だけであった。それはそれで青春時代のエピソードとして 今でも僕のどこかに残っている。 シェイクスピアというと まずは本作ということになると思う。ハムレットは読んだことがなくてもハムレットという名前は皆が知っている。「ハムレットの心境」とは今でも良く使われるではないか。 「To be , or Not to be. That is the question」という言葉は 映画「荒野の決闘」でドクホリディが朗読した場面での有名だ。 そうして それがシェイクス... | ||
諸国物語チェーホフ ¥ 6,930 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
諸国物語 | |
| 本書は19世紀から20世紀の世界文学の巨匠たちの知られざる傑作21編を1冊に収録。 日本を代表する双葉亭四迷(ツルゲーネフ「片恋」)、森鴎外(ストリンドベルヒ「一人舞台」)、米川正夫(ドストエフスキー「鰐」)、中村白葉(トルストイ「三の死」)、原卓也(チェーホフ「かけ」)らの豪華作家・翻訳者の名文で味わう贅沢な選集だ。 21編の著者の国は中国、ロシア、ヨーロッパ、アメリカ、アルゼンチンと多岐にわたっていて、巨匠たちの作品をとおして諸国を巡ることができる。 さらに内容紹介付き目次、イントロダクションの入った扉、著者紹介は、作品の書かれた時代背景を知ることができ、かつ読書の手がかりとなる。 しかも読みやすい大きな活字で行間をたっぷり取り、総ルビを振ってあるので、教科書では習わない言葉でも小学校低学年から音読することが可能だ。 これらの作品を個別に読もうとすれば、全集や選集に当たらねばならないだろう。その意味でも手間が省ける。21編のうち3編は、今回の企画のための新訳である。 本書は箱入りの豪華特装版であって、手にするとずっしりと重い。その分内容が濃厚... | ||